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カスタムキュー インレイの魅力と印象の違い

2018年8月27日

 

リチャードブラックカスタムキュー

2週間前にお二人の方が全く異なるカスタムキューを購入しました。

普段、見慣れているキューですが、共に同じインレイのノッチドダイヤが入っています。

全く同じインレイですが見た目のイメージがガラリと異なり、

方やクラシカルな印象、方や現代アート的な印象に仕上がっていると感じます。

 

今回は偶然にも同じ時期に購入したキューに同じ形のインレイが入っていましたので

インレイとは何か、インレイの魅力について簡単にブログに取り上げてみました。

 

インレイとは

ビリヤードのインレイとは象嵌(ぞうがん)とも呼ばれ

貝や象牙、木材、天然石を埋め込む技法ですが

埋め込む素材も古くは手作りでキューも手作業で行われていました。

デザインのために入れるものですが、入れただけで印象が全く異なります。

当然、複雑すぎるインレイは加工途中や、はめ込む際に割れたりしますので敬遠されたようです。

インレイにはスクリウムショーと呼ばれる飾り技法もあります。

細い針などを使って彫り込みを作り染料を入れるわけですが手間暇を掛けて手作りで行われています。

しかしCNC旋盤が登場しインレイにも精巧に複雑なデザインのキューができるようになりました。

今回はたまたま2つのカスタムキューが同じ頃に購入され同じノッチドダイヤインレイが入っていましたのでご紹介します。

リチャード・ブラッックはクラシカルな印象に対して現代アート感覚のmusashi

形は同じインレイですが、ここまで印象が変わります。

 

 

リチャード・ブラック

リチャード・ブラックは伝統的な基本形が12本と芸術的な一本物まで色々と製作されています。

今回は伝統的な基本形である4本剣ハギと4枚のベニアのbushka modelです。

すべての工程をお一人で材料選びからインレイからハギまで製作をされており

スミソニアン博物館にも展示されているという伝統工芸とも言えるキューメーカー

日本はおろかアメリカでも入手困難なプレミアムカスタムメーカーですね。

bushka(ブシカ) modelとは

カスタムキューの3大巨匠と言われているのがBalabushka・Gus Szamboti・Bert Schragerですが

この亡くなられたBalabushkaのキューは多くのキュー製作者のお手本としています。

当然、お手本として作成したキューはBalabushkaに似ていますがコピーとは言わず、

Balabushkaに敬意を表すと同時に確固たるまでに確立し,

コピーや模造品の粗悪なモノではなく伝統を重んじてあえて作成するのがbushka(ブシカ)modelです。

リチャードブラックのbushka modelはBalabushkaの基本デザインを周到しながらも、

リチャードブラックならではの味が出ているのではないでしょうか。

 

今回、ご紹介するリチャードブラックは

  • ノッチドダイヤとドットインレイの装飾
  • バーズアイメイプルのフォアアームにエボニーの剣とバットスリープ
  • アイリッシュリネン白に黒ゴマ
  • ジョイントは14山

ユーズドですがリペア跡がなくオリジナルのままと思います。

しかし目立った傷はなく状態がいいですね。

 

最近ではあまり見かけなくなった「リアルカスタムキュー」

リチャード・ブラックもお目にかかる機会が少なくなりました。

 

今回、購入された方は以前にもカスタムのこだわりでご紹介した方です。

14山のジョイントは色々なハイテクシャフトが販売されてますが

オリジナルシャフトのままで使用することもよし、ハイテクも選択肢がありますね

「カスタムキューへのこだわり」はこちら

 

adam musashi 8P-GTS

adamとは元々1970年アメリカ輸出向けに作られたキューメーカーで海外OEMメーカーとして有名です。

国内での販売も行われ、国内販売モデルはアダムカスタムと称していたと思います。

大卒初任給が8万の頃に6万ぐらいの高級なキューが当初にあったようです。

ポケットビリヤードが普及し始めた頃は

アダムキューは持っているだけでプレイヤーとしてのステイタスでもありました。

ポケットだけでなく、キャロム、スヌーカーキューも手がけています。

2000年には

  • musashi構造と言われるバット外部分と内部に異なる木材を使用
  • ACSS(アダム・センターコア・スーパーシャフト)と言われる3層構造を採用したハイテクシャフト

adamの歴史そのものが日本ポケットビリヤードの歴史と言っても過言ではないと思います。

adamは量産(マスプロダクション)メーカーではありますが

musashiはオーダーメイドとしてのカスタムとしての位置づけをしております。

今回のmusashi は

バット部分とフォアアームには

エボニーベースに白樹脂

ノッチドダイヤと言っていいのか複雑すぎるインレイワーク

CNC旋盤がなければ出来ない現代アートでしょうか

しかもスネークウッドを贅沢にも施しています。

スネークウッドとは象牙の価格に匹敵すると言われている高級な銘木中の銘木となっています。

濃い茶色に黒の斑点がスネークの柄に似ていることから名前がついています。

華やか・豪華絢爛の中にもスネークウッドを使ったことで渋いデザインに仕上がってます。

スネークウッドが好きな方は好んでスネークウッドのキューを探しているくらいです。

仕様は

  • ACSS PROシャフト 3/8-10山フラット
  • 4分割メープル芯入り
  • アイリッシュリネンのグリップ
  • フォアアーム エボニー 白樹脂8剣 スネークウッド
  • バットエンド エボニー 白樹脂 スネークウッド

 

購入された方は女性のビギナーさん

まだビリヤードを始めて1ヶ月ぐらいでしょうか

ふらりとご来店されてビリヤードをしたいので教えて欲しいとレッスンから開始。

どうしてもキューが欲しく、しかもぱっとみで自身のキューとわかるモノが希望とのことで

ストレートは敬遠し、数ある中で一目惚れというのでしょうか。

ショーウィンドウから選んだのは

この新品のmusashiとなりました。

adam musashi
adam musashi

末永く愛用されるとのことです。

キューケースは女性らしく可愛いブラックにピンクの絵柄のハードケースも購入されました。

 

ビリヤードはプレイだけでなくキューの魅力がありますね。

世界で1本のキューを持つことも可能ではないでしょうか。